マイクロホン・インターフェース ― 無線機側の状況
当局の IC-7300 と IC-9700 にマイクロホンのインターフェースを作ろうという話です.ハンドマイクやスタンドマイク,ヘッドセットを切り替えたり,メモリ呼び出しボタンを立ち上げた,そんなインターフェースを考えています.
今回は無線機側を少し調べてみました*1.
もちろんメーカーのマニュアルがあってマイク端子について記載があるのですが,いまひとつよくわかりません.ACCのほうはインピーダンスと信号レベルも書いてあるのにね.
軽く調べてみたところ以下のような感じでした.
ピン番号 | 機能 | IC-9700 | IC-7300 |
---|---|---|---|
1 | MIC入力 | DC +8V重畳 | DC +8V重畳 |
2 | DC +8V | ← | ← |
3 | MIC KEY入力 | ← | ← |
4 | SQL Open時GNDレベル | ← | ← |
5 | PTTスイッチ | ← | ← |
6 | PTT GND | ← | ← |
7 | MIC GND | ← | ← |
8 | 音声出力 | ラインレベル ~約300mV | スピーカレベル ~約10V |
マイク入力でのDC重畳については IC-9700には取説記載があるのですが,IC-7300の記載がありませんでした.7300と9700でマイク駆動の回路を変えなければいけないのか?と不安になっていましたが,解消されました.まあ,Cで切ってまた乗せればいいのですけれど.
困ったのが音声出力です.IC-7300は最大で13Vppぐらい出てきてそのままスピーカやヘッドホンを駆動できました.それに対してIC-9700はAFツマミを最大にしても400mVppぐらいの信号でした(クリップ気味).300mVrms,-10dBV,ラインレベルということでしょう.おまけにFMでスケルチが閉じている時でも130mVppぐらいのノイズがありました.このノイズは100kHzとか800kHzぐらいで,電源(DM-330MV)のスイッチング周波数を変化させると様子が変わる感じだったので,電源由来の成分も大きそうです.LPFで低減させることはできそうです.しかしレベルが低いのでIC-9700ではアンプってやらないといけません.どうしてこういう部分で仕様を変えてしまうのかなぁ… 音声出力部はマイクコネクタに立ち上がっているものを使わず,別に電線を用意してPHONES端子から引っ張ったほうが良いかもしれませんね.
追記
「ICOM IC-7300とIC-9700でマイクコネクタのAF出力の仕様が異なる件」
ICOMのサポートに問い合わせたところ回答を貰いました.回答内容の転載不可とのことでしたので,気になる方は個別にICOMにお問い合わせ下さい.
*1:本検証内容は,個体やロットによって違ってくる可能性もあります.