最近 Raspberry Pi でやったこと

最近 Raspberry Pi でやったことをメモっておきます.

RasPi Zero WH

どうしてもdmonitorを動かすことのできない我が家のRasPi Zero WHにもう一度wsjtxを入れてみようとしました.

  • OSを入れるところから行った
  • 32bitの Bullseyeベースの Raspberry Pi OS を選択
  • ところが WSJT-X 2.5.4,2.6.0-RC1 いずれも(コンパイル済)パッケージ版は Buster版 OSでないと導入できないとのこと*1
    • 特定のライブラリがバージョン番号が合わないだけの問題だが再コンパイルが必要になる
  • そういうことなら Bullseye でのビルドにチャレンジ
  • wsjtx の INSTALLS の通りでは足りないライブラリパッケージがあり,オーディオデバイスを選べないwsjtxができてしまった
  • パッケージを足して(追記リンク)ビルドしてビルドでき,問題なく動作
  • 2.5.4,2.6.0-RC1 ともにビルドに成功
  • それ以外のツールは AmRRON script でインストールしたが,AmRRON も Busterが前提なのでベストエフォートで(追記リンク)

いずれ RasPi Zero2 W が買えるようになったら Bullseye/wsjtx を導入してどれぐらいのデコード性能になるか確認してみたい.

RasPi 4(2GB)

IC-705に繋ぎっぱになっていた Buster版 RasPi4 の OSを64bitにしようと敢行.

  • 64bitの Bullseyeベースの Raspberry Pi OS を選択
  • Pi Zero WH同様の手順を踏んでwsjtxのビルドに成功
  • AmRRON script はOSバージョン違いの上,32/64bitでアーキテクチャ違いもあり導入できないライブラリ多し
  • 諦めて実使用上で必須である FLrig と FLdigi を個別にビルド(追記リンク)
    • FLrigは動作確認済.wsjtx から FLrig をCATサーバにして使用
    • FLdigiは動くことは確認したが実動作は見ていない
  • QSSTV のビルドはまだ.早々に試したい.

実用を切り替えても問題なさそう.2.6.0-RC1 が正式リリースが出たら 64bit Bullseye でビルドして,IC-9700,IC-7300 の RasPi4 のOSも入れ替えたい.


追記 (2022/07/24)

「パッケージを足して」に関して

INSTALL を読むと以下のパッケージをインストールする必要がある.

To build WSJT-X from sources you need some prerequisite tools and
libraries.


On Linux:


build-essential
gcc-4.8.2 or clang-3.4 or newer
g++-4.8.2 or clang-3.4 or newer
gfortran-4.8.2 or newer
CMake-2.8.9 or newer
git
asciidoc
asciidoctor
texinfo


Also qtmultimedia5-dev, libqt5serialport5-dev, qttools5-dev,
qttools5-dev-tools, libboost-all-dev, libfftw3-dev,
libreadline-dev, libusb-1.0-0-dev, libudev-dev, and
portaudio19-dev. Note that these are Debian dpkg style package
names, other distributions will have different package names and
package contents. For example on RedHat RPM style distributions
the packages will be something like qt5-qtmultimedia-devel,
qt5-qtserialpport-devel, qt5-linguist, boost-devel, fftw-devel,
readline-devel, systemd-devel, libusb-devel, and portaudio-devel.

ということだったが,少なくとも Bullseye ではこれだけでは足りなかった.
以下が追加で必要であった.

  • libqt5multimedia5-plugins

このパッケージなしでwsjtxをビルドすると,オーディオのプルダウンリストが空になってしまった.
asciidoc などのインストールに苦慮する場合は以下のスイッチで逃げる手立てもあるようだ.

cmake -DWSJT_SKIP_MANPAGES=ON -DWSJT_GENERATE_DOCS=OFF ....

「FLrig と FLdigi を個別にビルド」に関して

FLrig はハマったポイントはなかったと記憶している.いっぽうで FLdigi に関しては libjpeg9-dev ではNGで,libjpeg8-dev をインストールして使った.

先行者スクリプトについて

一連の作業を行った 2022年6月末現在では AmRRONスクリプトはBullseyeにはまだ対応していないが,KM4ACKのスクリプトは対応しているという話があるので,試されたい.

*1:WSJT-xホームページ記載